歩け歩け 合掌ブログ

寺社仏閣などを巡りながら、感じたままをダラダラ綴ります

2017.10.21 愛知 【松平東照宮 高月院】

非常に強い勢力の台風21号が日本列島を脅かしている中、台風がひどくなる前なら行けるんじゃね⁇と、傘差して愛知県内をお参りしてきました。

10/9、名古屋市にある名古屋東照宮をお参りした際、全国東照宮連合會なるものの存在を知り、お参りに行けそうな所を吟味しておりました。そんな中、一つ気になる東照宮を発見。松平東照宮。おぉ、松平発祥の地。しかも豊田にある⁉︎って事が分かると行きたくて行きたくて。ムズムズムズムズ。
と、雨の中お参りしてきました。雨だったら人もそんなに多くなくていいかなと。
徳川三百年の礎となった松平氏発祥の地。およそ600年前に発祥したそうです。
豊田市の山奥に位置する松平の里は松平郷と呼ばれ、松平氏を偲ぶ史跡などが残されています。
この松平郷には豊田市駅からとよたおいでんバスに乗って向かいます。途中、ビックリするような山道を走ることおよそ40分。松平郷というバス停で降ります。天気のいい週末ならきっと数人の観光客もいるのでしょうが、ここで降りたのは地元の方と思しきおばあちゃんと私。バスを降りるとすぐ

f:id:araken0129:20171022150027j:image松平郷に案内が出てるのでとてもわかりやすい。ここから歩いて5分ぐらいの所にあるのが

f:id:araken0129:20171022150101j:image松平東照宮

周りはお堀のようなつくりになっててコイが

f:id:araken0129:20171022150127j:image「なんかクレ、なんかクレ」と口をパクパク。

f:id:araken0129:20171022150207j:imagef:id:araken0129:20171022150224j:imageコンパクトなお宮ですが、『松平』と『東照宮』という二語が重なるだけで重厚感が増すような気がします。

本殿の天井には様々な花の絵が施されています。

f:id:araken0129:20171022150259j:image地元の漆芸家の方の作品のようで、それは壮観です。
本殿から右手にあるのが産湯の井戸。

f:id:araken0129:20171022150324j:image松平家が産湯に使っていた井戸が祀られています。家康公が誕生した際には、竹筒にこの井戸の水を入れて早馬で岡崎城まで届けたとか。

f:id:araken0129:20171022150358j:imagef:id:araken0129:20171022150413j:imagef:id:araken0129:20171022150428j:imageこの辺りの写真、何の違和感もなく写っていますが、雨雲の影響で実際はもっともっと暗いんです。雨だから他の参拝客もいないし一人でウロチョロするにはちょっと怖いくらいです。
井戸から拝殿の方に戻り、向かったのは松平郷館。松平、徳川の歴史館です。

f:id:araken0129:20171022150500j:imageこじんまりとしていますが、鎧などの武具を始め松平、徳川の葵の御紋満載の歴史館。馬印も葵の御紋。
社務所には参拝客私しかいないのに宮司さんがスタンバッテいてくれました。

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紅葉は11月になってからだそうです。

松平郷にはお寺がもう一つ。松平氏菩提寺 高月院です。松平東照宮から坂道を上った先にあります。
その途中、松平氏の始祖といわれる松平太郎左衛門親氏公の銅像があります。
f:id:araken0129:20171022150807j:imageかなりワイルドな始祖様です。彫りの深さが日本人離れし過ぎ感も。
かなり整備された通りの先にあるのが高月院。f:id:araken0129:20171022150826j:image1367年に建立された頃は寂静寺と呼ばれていたそうですが、親氏公が1377年に本尊阿弥陀仏をはじめ堂・塔のすべてを寄進してから高月院と呼ばれるようになったそうです。
f:id:araken0129:20171022150859j:imagef:id:araken0129:20171022150918j:image山門や本堂は家光公により建立されたとか。江戸時代にも代々大切にされてきたお寺だったのでしょう。
本堂には靴を脱いで上ってお参りできます。

f:id:araken0129:20171022150946j:image誰もいなかったこともあるでしょうが、心鎮まる静けさが漂います。
本堂の外にはシダレザクラが。

f:id:araken0129:20171022151007j:image家康公御手植とあります。スゲー。
奥には親氏公をはじめとする松平氏墓所

f:id:araken0129:20171022151034j:imageこちらにも上ってお参りさせていただきました。
御朱印は本堂脇の朱印所でいただけるようになっています。

f:id:araken0129:20171022151057j:imageどなたもいらっしゃらなかったのですが、その場合、脇に吊るされた鐘を3回叩くように案内されています。どのくらいで叩けばいいか塩梅がわからず、控えめに鳴らしてみますが奥からの反応は無し。もう一度、今度は気持ち強めに鳴らしてみると、奥の電気がついてご住職に出てきていただきました。
御朱印を書いていただきながら、ご住職から「悟りをひらくとはどういうことか、お分かりですか?」と質問されます。「やはり、修行を積まれないと悟れないのでは…」と答えると、まずまずの回答だったようです。そこから、ご住職とのお話に花が咲きまくりました。高月院さんは浄土宗のお寺で、浄土宗のご住職は悟りは開かれていないと。悟りを開いている宗派のご住職は大変だ。五戒を守らなければならない。でも、五戒の中にある『不飲酒戒』は守っているのか。などといったお話を楽しくしていただきました。
私の家のお寺が曹洞宗であることをお伝えすると、「おっ、悟りを開かれているお寺ですよ」と。ん⁇法事の時、住職はガンガンビール飲んでたけどな。そのことをお話すると、ニコッと笑って「今度、五戒についてご住職の考えを尋ねてみられるといいですよ」と。
御朱印をいただくようになって、こんなに仏教についてお話ししていただき、考えるきっかけをいただけたことがなかったので、とても有意義な時間でした。これはオススメです‼︎

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高月院を後にし、松平郷を下ります。次に来るバスまでちょっと時間がある。松平郷には天下茶屋というお店があるのですが、もうすぐ閉店の時間。こんな時に入ると迷惑かなぁと変に考えてしまうため、お店には入らず。雨も降ってるので後から考えれば入ればよかったと後悔しましたが、松平郷下の駐車場にある地元の方が野菜を販売する軒下で時間つぶし。一時間ほどボーっとしてまたバスに揺られて帰るのでした。